設立編
会社の名前はどのように決めたら良いですか?
会社の名前(商号)は自由に決められます。
現在は同一住所に同一の商号の会社がなければ登記可能になっています。
なお、株式会社、合同会社を前後いずれかにつけることが必要です。
また、使用できる文字は日本文字のほか、次のとおりです。
(1)ローマ字(大文字及び小文字)
(2)アラビア数字
(3)「&」、「’」、「,」、「-」、「.」、「・」
※(3)は,字句(日本文字を含む。)を区切る際の符号として使用する場合に限り用いることができます。ただし,「.」だけは、直前にローマ字を用いた場合にのみ商号の末尾に用いることができます。
※なお,ローマ字を用いて複数の単語を表記する場合に限り、単語間を区切るために空白(スペース)を用いることもできます。
会社の名前に「インベストメント」などの投資関連ワードを入れても良いですか?
会社の名前(商号)は自由に決められますが、できれば当たり障り無いものにしましょう。
金融機関に警戒されやすくなるので、あえてそういった語句を入れる意味はないと考えております。しかし、そういった「アセット」「トレード」「キャピタル」といったワードが商号に入っている会社さんでもしっかりと口座開設はできております。
会社の所在地(本店)はどのように決めたら良いですか?
FX会社の場合、通常はあえて事務所を借りたりする必要がないため、ご自宅にされることが多いと思います。登記は番地までで可能(つまり、部屋番号は不要)なので、住居のみの使用が認められているマンションなどでも登記自体は可能です。
ただし、登記後に税務署などからの郵便物が届くよう、表札に会社名を入れる必要がありますから、その点は考えておく必要があります。
もしこの点のクリアが難しければ、ご実家など、問題のないところに置くこともできますが、その場合、ご実家が本店となって、やり取りする税務署もご実家の所轄税務署となります。
役員はどのように決めたら良いですか?(株式会社の場合)
役員には基本的にボーナスを支払えないので、最小限の人数に留めることが得策です。1人が唯一の役員であって代表者ということが良いでしょう。給料を支払いたい人がいたら従業員にすれば良いのです。
なお、副業が認められていない会社にお勤めの場合、FX会社とはいえ、対外的には一般の会社と変わりませんから、親族になってもらう等、慎重にした方が良いでしょう。
出資者はどのように決めたら良いですか?(株式会社の場合)
株式会社の場合、出資者=株主です。 仮に副業が認められていない会社にお勤めの場合でも、通常株式の保有をすることは問題ありませんので、ご自身で出資されると良いでしょう。
役員はどのように決めたら良いですか?(合同会社の場合)
合同会社の出資者を「社員」と呼び、原則としてそ のまま役員となります。 しかし、「社員」の中から「業務執行社員」を選べ ば、その人だけが役員となります。 「業務執行社員」は登記され、税務上も役員とされ ます。以下は株式会社の場合と同様ですが、 役員には基本的にボーナスを支払えないので、最小限の人数に留めることが得策です。1人が唯一の役員 (業務執行社員)であって代表者 (代表社員)ということが良いでしょう。給料を支払いたい人がいたら従業員にすれば良いのです。
なお、副業が認められていない会社にお勤めの場合、FX会社とはいえ、対外的には一般の会社と変わりませんから、親族になってもらう等、慎重にした方が良いでしょう。
出資者はどのように決めたら良いですか?(合同会社の場合)
合同会社の場合、出資者=役員なので、副業が認められていない会社にお勤めの場合、 FX会社とはいえ、対外的には一般の会社と変わりませんから、親族に出資してもらう等、慎重にした方が良いでしょう。
なお、設立後の会社に資金を貸し付けることは可能です。
サラリーマンですが、会社にばれないように法人化・運営することは可能ですか?
可能です。しかし立場上、副業規定に逆らうことをおすすめしている訳ではなく方法論としての話となります。
ちなみにASCFXでのお勤めの方の法人化割合は50%を既に超えています。
FX法人で給与を支給しないパターンはありますか?
あります。利益額の程度にもよりますが、他の経費だけで利益を減らせるケースや、諸事情によりたとえ法人税を払ってでも法人にお金を留保し続けているケースもあります。
たとえ、法人化後の法人課税により個人より不利に転じても、それに見合うだけの、個人との完全な分離を行うことができる価値もあります。
資本金はどのくらい必要でしょうか?
いくらでも良いのですが100万円程度はあった方が良いでしょう。
FXへの投資資金の全額を資本金として出資する必要はありません。
足りない金額は設立後に貸し付けることもできるからです。
ただ、証券会社への口座開設をスムーズにする観点からも100万円程度はあった方が良いと考えます。(FX業者を選ばなければ100万円未満でも何ら問題はありません)なお、資本金1,000万円以上だと消費税が課税される事業者となりますが、FXの収益は課税対象となりませんので、一般事業者ほど影響はありません。
資本金100万円未満の場合は設立をやめるべきですか?
資本金が100万円用意できなくても法人化を諦める必要はございません。
事前にご相談いただければ他の方法をご提案させて頂くこともできます。
決算月はどのように決めると良いですか?
個人の締めは必ず12月ですが、法人は自由に決めることができます。
事業年度は1年を超えることができないので、こだわりがなければ、設立月の前月がおすすめです。
たとえば、9月設立なら8月決算。
この場合、手間・コストがかかる決算をもっとも後にすることができます。
逆に、9月設立の会社を9月決算にしてしまうと、1ヶ月に満たない第1期の決算・申告・納税をしなければなりません。
印鑑はどのように用意すべきですか?
通常は代表印と角印を用意するのが一般的です。
代表印は会社の実印として登録します。
また、角印は実印を使わないような文書に認印のような感覚で用います。
ASCFXで設立をお任せいただく場合、実費で手配することもできます。
なお、インターネット等で、「会社の印鑑」あるいは「代表印」などのキーワードで検索するとたくさん出てきますので、ご自身で手配いただいても問題ありません。
(ただし、押印用書類のやり取りに時間がかかりますので、設立のお時間が数日余分にかかります。)
バーチャルオフィスを本店所在地にするのはやめた方が良いですか?
基本的には、避けた方が良いです。
金融機関はバーチャルオフィスを嫌がりますので、銀行口座開設の観点からは決しておおすすめはできません。 しかし、やむを得ない理由がある場合には、ASCFXはバーチャルオフィスでの設立・口座開設を全力でサポートします。実績としては、たとえバーチャルオフィスであっても口座開設率は100%を誇っています。
シェアハウスなどでも法人を設立できますか?
設立できます。シェアハウスの賃貸契約書に事務所使用可である記載があること、または大家さんの承諾を得ていることが前提です。
またこれをクリアできても法人宛の郵送物がその場所に届かないようでは、設立は出来ても口座はできないといったことも起こる可能性がありますので慎重に進める必要はあるでしょう。
事業目的はどうすれば良いでしょうか?
FXというハイリスクな投資面を前面に出さずに前職・現職・個人事業に関する目的でまとめます。
既に関与・経験している内容を事業目的の表に出すことが口座開設時の事業説明を行なう観点からも印象が良いでしょう。
次に問題となるのは、FXを目的に入れるか否かですが、基本的にはFXを目的に入れることで金融機関からの印象は悪くなります。しかし、目的に入れないことでFX口座開設に落ちる場合もあります。一概に言い切れない部分がありますのでまずはご相談ください。
法人の設立日からFX取引を法人口座で開始できますか?
できません。大体、1ヵ月程度かかります。
FX取引開始までに要する期間
- 設立日から法人登記簿謄本取得まで・・・約1週間から10日
(管轄の法務局や繁忙期などによりさらに前後することもあります) - 法人登記簿謄本等取得から銀行口座開設まで・・・約1週間~4週間
(稀なケースでは、審査で1ヵ月弱も待たされたことがあります) - 銀行口座開設からFX口座開設まで・・・約1週間
(審査状況や郵便事情で前後することがあります)
銀行口座開設に自信がありませんが大丈夫でしょうか?
今までの銀行口座開設実績は100%ですので、そこまでご心配される必要はありません。
ただし、ご希望の金融機関に開設できない場合はありますし、過去実績もお客様の事前情報集やご準備があってのことであり、受動的に得られるものでもありません。
運営編
FX会社で銀行の融資は受けられますか?
受けられないでしょう。
法人なら銀行融資が受けやすい、と書かれている書籍も見られますが、銀行がFXや投資信託をはじめとする金融商品への投資会社に対して融資をすることは通常ありません。
(投資目的でも不動産だけは融資対象になります)
銀行融資とは異なりますが、個人若しくは法人で証券担保ローンを行うことができる金融資産をお持ちであれば、借入目的が自由なケースもあります。
諸事情により給与を発生させたくないのですが会社として問題ないですか?
問題ありません。
厳密には、役員報酬が0円というのは異常な状態とも言えます。 しかし、業績が悪い会社であればその状態はありえる話ですし、逆に気にしなければならない点は、融資を他事業で受ける、 また個人での賃貸契約等の重要な予定が数年内にあるという場合は0円では難しい場合もあります。
個人海外FXと国内法人FXはどちらが有利ですか?
利益獲得の観点からはその業者との相性もあると思うので一概に判断することはできません。 しかし、個人課税での海外FXは国内FXよりも不利です。所得が高い人であれば国内FXの20%の税率を超えますし、損失が出ても繰り越すことさえできません。 税務上ではやはり国内法人FXの方が有利だと考えております。利益額にもよりますが、海外FX→国内FX→国内法人FXの順だと考えております。
FX会社で国等の助成金は受けられますか?
受けられないでしょう。
助成金には人(親族以外)を雇用することを前提としているものが多く、FX法人はその対象となりにくいと考えられます。 また、革新的な技術開発をするようなこともないため、補助金等の対象となることもないと考えられます。
ASCFXと契約した場合、相談にはお金がかかりますか?
メール、電話、Skype、お越しになられての面談、いずれも追加料金はいただいておりません。 ご心配な点やご不明の点がございましたら何度でも気軽にご相談ください。
持家ですが事務所家賃は取れますか?
取れますが下記に該当する場合は避けるべきです。
住宅ローン控除を受けている場合や、近々売却を予定していてマイホームの売却益の特例を受ける予定のある方は、デメリットの方が大きくなる可能性が高いので避けるべきです。 上記に該当しない場合は管理修繕費・水道光熱費・通信費・固定資産税・保険料・減価償却費などの合計額を根拠に合理的な按分割合を用いて事務所家賃として経費に設定すると良いでしょう。
法人のFX口座に運用資金を追加したいのですが、どうすればよいですか?
代表的な方法として、個人から法人へお金を貸し付けることができます。
これは一般的に多く行われていることなので特に気にする必要はありませんし、個人の資金さえあれば簡単に行うことができます。利息もつける必要はありません。
(つけることもできますが、受け取る個人にとっては雑所得となります。)
個人名義のクルマの場合、どこまで法人経費として認められますか?
個人所有のクルマの場合、会社が負担できる範囲はきわめて限定的です。
個人で取得した車両本体金額、個人契約の駐車場の契約関連費用・駐車場代・車検・自動車税・損害保険料などの費用、これらはすべて個人で負担すべきということになります。
逆に、これら以外の事業に関連して支出したもの(たとえば、事業に関連する外出の際のガソリン代、高速代、駐車場代など)に限って経費として認められることになります。
役員報酬を未払いにしても問題ありませんか?
問題ありません。(むしろこの方法で会社の運用資金を留保しておくケース・お客様が多いです)
株主総会(合同会社の場合は同意書)などにより決定した役員報酬額については、毎月費用計上を行っていれば、一部又は全部が未払いの状態でも問題はありません。 問題がないということは、実際は支払っていなくても支払ったものとして経費として認められるということです。
役員報酬設定の相談も受けてくれるのですか?
随時お受けしております。
お客様に適した役員報酬額のご提案をさせていただきます。
ASCFXで契約後、自分が行うことを教えてください。
毎月、下記を経理担当者にお送り頂き、その1週間後にはお客様専用サイトにて月次決算をまとめてご報告させていただきます。
・立替経費精算書(エクセル雛形をお渡ししております)
・取引残高報告書写
・法人口座通帳写
・領収書類
会社の終わらせ方を教えてください。
解散して清算するか休眠することになります。
解散・清算の手続を取るのが正式ですが、きれいに閉じることができる反面、閉鎖手続には費用もかかるので不振の会社のために30万もかけたくないという意向も強く働き、休眠を選択するケースが多いです。
「休眠」とは、正式な手続の名称ではありません。そのため、税務署や地方の諸官庁に、休眠用の届出用紙があるわけでもなく、通称として用いられています。 もし、顧問契約のお客様が休眠する場合は無償でお手伝いさせて頂きます。
仮想通貨編
仮想通貨について
数年前から仮想通貨のお問い合わせが増えています。
税務の取扱いについて、個人・法人とで共通する部分があるものの、異なる取扱いが混在しているため、投資家の混乱を招くことがあります。
基本的にはシンプルな取り扱いです。
売買損益を認識するタイミングはともに同じ、一方で、期末時点の保有通貨につき時価評価するか否か、さらにその取得原価の決め方では相違があります。
個人・・・12月末で時価評価しない・取得原価は原則:総平均法による
法人・・・期末で時価評価する ・取得原価は原則:移動平均法による
個人法人ともに、届出を提出することにより、違う取得原価算定方法を選択することも可能です。
また、個人で仮想通貨取引を行う場合、税務においては、個人海外FXに似た取扱いですから、それこそ法人化が有利になることが多いです。
是非ともご検討ください。
令和元年12月以降、国税庁ホームページで「仮想通貨に関する税務上の取扱い及び計算書について」等が公表されていますので、FAQの中から知りたい部分を確認することが確実です。
この時注意することは、その記載内容が、個人(所得税)と法人(法人税)共通のことを指しているのか? それともどちらか片方のことを指しているのか?これらにつき、目次や下部に記載されている根拠法令の名称により見極めることです。
暗号資産に関する税務上の取扱い及び計算書について
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/kakuteishinkokukankei/kasoutuka/index.htm
暗号資産に関する税務上の取扱いについて(情報)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/virtual_currency_faq_03.pdf
暗号資産の計算書(移動平均法用)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/kakuteishinkokukankei/kasoutuka/xlsx/001.xlsx
暗号資産の計算書(総平均法用)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/kakuteishinkokukankei/kasoutuka/xlsx/002.xlsx
過去分の情報はこちら
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/kakuteishinkokukankei/kasoutuka/old.htm