合同会社とは
「低コストだが、信用度はいまいち」
合同会社は、出資者がそのまま役員になる、比較的小さな会社を想定した制度です。
そのため、株式会社よりも低コストで簡単に設立することができます。
また、役員に任期がないことから設立後に定期的に登記する必要もありません。
さらに、決算公告の義務もありません。
（株式会社でも公告を行わないところが多いのですが）
なお、設立後の会計や税金の取扱は株式会社とまったく同じです。
対外的信用は株式会社に劣りますが、FXのためだけに設立するのであれば、合同会社でまったく問題ないでしょう。
株式会社とは
「合同会社よりコストは高いけれど、信用度あり」
株式会社は、役員以外の出資者（株主）もありえる、比較的大きな会社を想定した制度です。（ただし、小さな株式会社では、株主＝役員であることが多い）
設立のコストは合同会社よりも高くなります。
また、最大10年おきにすることはできますが、設立後も定期的に役員の改選・留任状況を登記する必要があります。
対外的信用度は合同会社よりも高く、
・ FX以外の目的がある。
・ 他人の出資を受け入れる予定がある。（あるいは自分は出資だけして別の人を役員にする）
のであれば、株式会社が適しています。
コスト比較
具体的に両者を比較すると次の通りです。
| 株式会社 | 合同会社 | |||
|---|---|---|---|---|
| 紙定款 | 電子定款 | 紙定款 | 電子定款 | |
| 定款認証 | 5万 | なし | ||
| 定款へ貼付する印紙 | 4万 | なし | 4万 | なし |
| 登録免許税 | 15万 | 6万 | ||
| 合計 | 24万 | 20万 | 10万 | 6万 |
一般の人が設立をすると、紙定款での対応となります。
一方、設立を請け負う士業事務所の場合、通常は電子定款で安く設立できます。
このため、報酬が4万円以内であればプロに頼んだ方が安いということになります。
（ちなみに、ASCFXが会計契約をお受けする場合、設立の報酬はいただいておりません。）
結局どちらが良い？
基本的にFX運用会社に対外的な信用度が必要になることは少ないでしょうから、合同会社で良いと言えます。
ただし、証券会社によっては合同会社だと口座が作れないケースも少しあるようです。
審査基準は通常はオープンにしていないのですが、もし証券会社での口座開設を有利に進めたいようであれば資本金100万円以上の株式会社が比較的安全です。