旧大阪証券取引所が24日、東京証券取引所のデリバティブ(金融派生商品)市場を統合
旧大阪証券取引所が24日、東京証券取引所のデリバティブ(金融派生商品)市場を統合
昨日24日から「大阪取引所」がスタートしました。
現物株は東京、デリバティブは大阪という位置付けが明確になりましたので今後どのような変化があるのかを見守っていきたいと思います。
3/24の日本経済新聞引用
「日本取引所グループは24日、株価指数先物やオプションなどのデリバティブ(金融派生商品)市場を統合した。投資家の利便性を高め、世界的に後れを取るデリバティブの巻き返しに動く。世界3位の規模を誇る現物株と合わせ、「総合取引所」としてアジアで首位を目指す。国際競争が激しさを増すなか、商品先物などデリバティブの拡充やアジア市場での連携強化が課題になる。
今回の統合は、傘下の東京証券取引所に上場する東証株価指数(TOPIX)先物などを大阪取引所(旧大阪証券取引所)に移すのが柱だ。初日の取引は順調に始まり、大阪取引所の山道裕己社長は「投資家の利便性の向上を取引拡大につなげたい」と意欲を語った。
東証上場だったTOPIX先物や日本国債先物は、大阪の日経平均先物と同様に翌日の午前3時まで売買可能になった。「24時間取引も一般的なデリバティブの世界基準に一歩近づいた」(ゴールドマン・サックス証券)
日本取引所グループは昨年7月に現物株を東証に集約し、今回で一連の統合が完了。旧大証は65年ぶりに社名を変えた。斉藤惇最高経営責任者は「アジアで最も選ばれる市場」を目標に掲げる。
株価上昇の追い風もあり、2013年は現物株の売買代金が中国の深圳や上海市場をしのいでアジアで首位になった。課題は成長市場のデリバティブの拡充にある。13年の売買高は前年比56%増と過去最高となったが、それでも世界14位と大きな後れを取る。日本取引所はデリバティブの売買高を15年度に4億枚と、12年度より約7割増やすシナリオを描く。
成長加速へ欠かせないのが商品デリバティブへの進出だ。13年は世界で株価指数先物・オプションの取引高が12年比11%減った。一方でエネルギーや貴金属は同4割近く伸びた。金先物などを取り扱う東京商品取引所との連携を含め、商品先物の拡充がカギとなる。
世界で勝ち残れるだけの国際競争力を確保することも課題だ。中間層の拡大などを背景に、将来は証券や商品の価格決定の重心がアジアへ傾いていくのは確実。すでに米インターコンチネンタル取引所がシンガポール・マーカンタイル取引所の買収を発表するなど、世界の取引所再編の主戦場はアジアに移っている。
日本取引所はミャンマーで証券取引所の設立支援に取り組むが、それ以外の具体策は見えない。今回の統合で増す投資余力を生かしつつ、提携や出資をアジアで加速する必要がありそうだ」