「資金決済に関する法律の一部を改正する法律」の続報
昨年、本レポートで取り上げた「資金決済に関する法律の一部を改正する法律」の施行が令和8年6月1日を以ってスタートしました。
海外FX業者への国際送金を担う「クロスボーダー収納代行」について、原則として金融庁への資金移動業者としての登録が義務化され、今後、登録を受けずに営業を継続した場合は「無登録業者」とみなされ、国内銀行側から該当業者との取引を制限される可能性が高まります。
一方で、既存の事業者への配慮として移行のための経過措置(猶予期間)が設けられました。そのため、施行直後から国際送金が利用できなくなるわけではなさそうです。対象事業者は、施行後6か月以内の猶予期間中に、資金移動業の許可申請を行う必要があります。しかし、金融庁が公表した『パブリックコメントの結果等』において、以下の重要な方針が示されています。
「国外所在の無登録金融商品取引業者のために、資金決済法第2条の2に規定する行為を営む者が資金移動業者の登録を申請したとしても、 登録拒否要件(同法第40条第1項第4号)に該当し、登録が認められないため、無登録で為替取引を営む者として取締りの対象となることにご留意ください。」
—— ≪クロスボーダー収納代行(国境を跨ぐ収納代行)関係_No.114)≫より引用
「無登録の海外FX業者」に対して送金代行を行う事業者は、申請を出しても登録を拒否されることが明示されました。これにより、代行業者は将来的には「無登録業者」として取り締まりの対象になるものと予想できます。
従来のようなクロスボーダー収納代行を経由した海外FX業者への「国内銀行送金」は、将来的に使えなくなる可能性が極めて高く、本格的な影響が現れるのは、猶予期間が終了する2026年12月以降になると見られます。
利用者側はそれまでに代替の送金手段(仮想通貨、電子ウォレットなど)を準備するか、海外FX業者側が新たな決済ルートを整備するのを待つ必要があります。
今後は、海外FX業者ごとに「どの送金経路が利用可能なのか」を慎重に比較検討し、注意深く動向を追っていくことが大切になりそうです。



